一般眼科とは

一般眼科とは

目(眼球や結膜等)あるいは、その周辺(まぶた等)に何らかの異常や症状がある場合に、まず診療するのが一般眼科です。
具体的には、目が痛い、かゆいといったことから、ドライアイ、疲れ目、まぶたが腫れている、目の中に異物が入った、充血、ものもらいができた、目が開きにくい(眼瞼下垂)などの症状がある場合です。

一般眼科で扱う主な症状(例)

目が痛い、目がかゆい、目の中がゴロゴロする、流涙(涙が出る)、かすんで見える、目疲れ、目が充血している、ドライアイ、まぶたが腫れている、目脂がよく出る、視力が急に低下した、物がゆがんで見える、目の前に虫が飛んでいる気がする(飛蚊症) など
※眼鏡、コンタクトレンズ処方も行います。

一般眼科で特殊な処置や手術適応となる疾患

当院でできる処置/手術一覧です。ご参照ください。

1)霰粒腫

当院では、極力瞼の裏から切開する方法を採用しており、術後傷口が目立つことはありません。

2)マイボーム腺梗塞

ドライアイのひどい方、緑内障点眼の種類を多くされている方、瞼が重い方、目やにがなかなか治らない方に行います。瞼の掃除と思っていただければ良いと思います。

3)重症アレルギー性結膜炎に涙道洗浄

点眼薬がなかなかさせない方や鼻炎の症状が強い方は涙道洗浄することで、症状が和らぐ可能性があります。

4)眼球の黒子

白目の黒点が気になる人

5)翼状片

外仕事が多い方によく見られます、紫外線の影響と考えられており、再発させないように工夫した切除/縫合が必要です。

6)結膜弛緩症/結膜リンパ菅拡張

余った結膜で流涙が強い方への処置

7)眼窩脂肪ヘルニア

多くは両眼性です。白目の耳上側に黄色いできものが出ている状態。脱出した脂肪を取り除き、ヘルニア門を閉鎖させます。

8)下眼瞼内反

下眼瞼が目に入り込んでいる状態で、逆睫毛の状態です。手術により改善させます。

小児眼科とは

乳幼児期の眼科受診

乳幼児期の眼科受診

「眼科へ行くには、まだ年齢が小さすぎるかも…」「まだ検査ができないから、眼科へ連れていくのはムリ…」
そんな心配をお持ちでしょうか?

0~1歳の赤ちゃんから年齢の制限なく診療いたします。

0~1歳の目の悩み:涙が溢れる、目やにが多い、瞼が腫れた、目がしらが腫れているなど

これらの多くは経過観察で十分ですが、心配なことも多いと思います。迷ったら受診して相談してください。

視力の発達外来

弱視について

ちなみに生まれたばかりの赤ちゃんの視力というのは、明かりがぼんやり見える程度のものです。
この感受性の高い時期に何らかの目の病気に見舞われるなどして成長が妨げられ、視覚を刺激できないと弱視となることがあります。この状態で眼の成長期が過ぎてしまうと、その後に矯正レンズをするなどしても視力が向上しないこともあります。ただ3歳前後までに気づくことができれば治癒する可能性は高いです。

斜視について

また斜視についてです。物を見るときは、右目も左目も、見ようとする物の方向に向いています。ところが、片方の目が違う方向を向くケースがあります。右目と左目で目線がかみ合っていない状態を「斜視」といいます。斜視になると、位置がずれているほうの目を使わなくなってしまうので、斜視弱視になってしまうケースも少なくありません。斜視の原因の多くは、目にある6つの筋肉のバランスの乱れです。今以上にバランスが崩れたり、弱視を引き起こしたりしないよう、早期治療が重要です。気になる方は早めの受診をお勧めします。

治療について

基本は眼鏡をかける

屈折異常がある場合、矯正用の眼鏡を常用し、目の発達を促します。

アイパッチ訓練

左右の視力が大きく異なったり、視線が合いにくかったりする場合に行います。良い方の目を隠し、弱い方の目を使うことで発達を促します。

みんなで治療を応援していきましょう

弱視の治療には、定期的な通院とご自宅での訓練が必要になります。一般的に、お子さまは眼鏡やアイパッチが苦手なので、治療を継続するには、ご家族の応援が必要です。視力や両眼視は将来、職業選択にかかわることもありますので、お子さまと一緒に、ご家族の皆さまも応援をお願いします。

3歳児健診/就学時健診は目の成長を確認する大切な機会です。

「視力検査」を行うことで、症状がなく気がつかない眼科疾患の早期発見が可能となります。当院では、自分から顔を近づけて、機械の顎台に顔を乗せることができれば、「オートレフケラトメーター」で眼の屈折(遠視・近視・乱視)を測定することができます。弱視の早期発見に役立つ非常に重要な検査です。また、視力検査は個人差や当日の体調で最初から上手にできないこともあります。ご心配なさらず、お子さまの成長を見守りながら一緒に練習していきましょう。

9歳未満のお子さまの治療費について

9歳未満のお子さまは、弱視の屈折矯正治療として眼鏡、コンタクトレンズが必要な場合、作成費用が健康保険の適応となり、療養費支給を受けることができます。
また、療養費支給で補えない自己負担分については、公費(子ども医療費助成制度など)の適応になる場合があります。

※再給付については、5歳未満では前回の給付から1年以降、5歳以上では前回の給付から2年以降からとなっています。
※支給額には上限があります。

  • ① 健康保険
  • ② 公費

ご加入の健康保険へお問い合わせいただき申請してください(連絡先は保険証に記載されています)。
健康保険より支給された後、公費(子ども医療費助成制度など)の適応については、お住いの市町村にお問合せください。

学校検診では視力検査を4段階で評価します。

A(1.0以上) 視力良好
B(0.7-0.9) 一番後ろの席でも黒板の文字をほとんど読める
C(0.3-0.6) 一番後ろの席だと黒板の字が読みにくいが、前方の席だと見える
D(0.3未満) 一番前の席に座っても黒板の字が読みにくい

学校検診で『要再検査』の用紙をもらったら眼科を受診しましょう

学童期の眼科受診について

学童期に近視が進行する子が、近年急速に増えています。
近視の進行は、遺伝に加え環境要因が大きく関与します。時代は、デジタル化の流れですので、どうすることもできない環境要因です。
近視抑制治療薬が昨今注目されているのが、このためです。しかし現在は、自費診療となってしまいますので、当院ではあまり積極的には行なっていません。それよりも、生活習慣の指導と保険適応薬での治療を促しています。詳しくは、当院を受診いただき、説明を受けてください。
近視による裸眼視力の低下で一番重要なことは、眼鏡作成やコンタクトレンズ合わせの時期をきちんと指導することです。学童期の子供は、眼鏡をすることを嫌がることも多く、そのため、学習障害の一因となってしまいます。適切なタイミングで処方することが重要ですのでご相談ください。